当サイトでは、Amazonや楽天にある良く分からない製品。
いわゆる「謎ブランド」についての調査を主に行っているのですが、いつもついて回るのが「中国」というお国。
謎ブランドの大半が中国ブランドであり、日本企業であっても多くが「メイドイン中国」です。
色んなブランドを紹介するのですが、中国企業であっても良いものは良いですし、日本企業でも粗悪なものは粗悪です。
サクラチェッカーで悪い評価でも、実はいい製品があったり…
これは、常々このサイトで言っていますね!
世界的な歴史や情勢を学べば、だいたいのことはWebと読書で理解は出来るのですが、それじゃあ面白味がありません。
という事で、中国を視察しに行ってきたという感じです!
謎ブランドの多い中国について、視察してきて感じたことを述べてみます。
謎ブランドの8割は「中国」
まず、当サイトで取り扱っている謎ブランドは、だいたい8割くらいが中国ブランドです。
はいはい、またね。
といったように、いつでも中国が出てきますし、中国以外が出たらちょっと驚きます。
それくらい、中国の謎ブランドはECサイトに多いです。
紐解いていくと、なんでこうも中国発ブランドが多いのかは分かってくるので、後半でちょっと触れますね!
うち5割ほどは「深圳(深セン)」
そして、中国の中でも「深セン」においては特に割合が多いです。
20世紀末ごろに「世界の工場」と言われた深センは、とにかく国外の色んなメーカーからの製造委託を受けまくっていました。
習近平の前の人、鄧小平が深センを経済特区に指定してから、急速な発展をしましたね。
中国の安い人件費と大量の人口で、とにかくバンバン物が安く作れたからです。
1900年初期に田舎の漁師町だった深センは、2000年頃には世界の生産ベースとして、超絶発展しています。
で、2000年以降になると、そんな世界の工場は、だまって外部の製造を委託するだけじゃあなくなりました。
もうOEMはこりごりだぜ!!
オラぁ!!自社ブランド立ち上げっぞ!!
工場として生産技術が進歩した深センは、少しずつ委託からの独立を始め、自社ブランドを立ち上げ始めるようになりました。
だいたいこれが、1990年以降。
特に2005~2015年くらいが多い気がします。
ドローンのDJIとか、スマホほシャオミとかがこの年代に当たりますね。
こうして深センは、バチバチに発展したのです。
製造を合わせると「95%くらい」
まだまだ世界の工場としての役割も果たしているので、日本企業もコストを抑えるために、中国に自社工場を持っていることがほとんどです。
日本のベンチャー企業なんかは、自社工場を持たずにファブレス化して製造を委託していますね。
重要なのは、中国が世界の工場として、ある程度の品質で機能しているという事。
機能するから需要がある
コスパ良く作ってくれる工場(人材)がある以上、メイドインチャイナはほとんど避けられないのが現状です。
ですので、皆さんが使っている家電やガシェットの多くが中国製なのですね。
中国を嫌っていては、日本でも満足に住めなくなってしまいます。
続いては、深センから多くの謎ブランドが創立、、、
いや、乱立している理由について、ちょっとお話します。
自社ブランドで経済的自由を
まず初めに、中国の経済格差は酷いです。
やれ岸〇総理、やれ増税メ〇ネって、日本人は日本の経済状況について悲観的ですが、中国のそれは比じゃないです。
ましてや、酷い場所の経済格差においては、ほぼ詰んでます。
まず、街のタワマンに住みたかったら、5億するそうです。
安い家でも1億するので、同居が基本です。
香港に至っては詰み具合がハンパ無く、ぼろっちい一室で1億します。
底流層の人たちは、現在の生活を維持することで精いっぱいなので、自社ブランドも何もありません。
中流層の人たちや、セミ上流層の人たちも、高すぎる家賃や物価高騰に苦しんでいます。
そこで、経済的な自由に向けて、自社ブランドを立ち上げてECサイトで売れ行きを好調にしたい!
そういう人たちが増えたのだと思います。
中国に住む僕の友人も、その一人ですね
自社ブランドを立ち上げて、自由になりたいです
中国には、網紅(ワンホン)というネットインフルエンサーが市場を動かしていますが、インフルエンサーを目指して一発逆転ドリームを狙う若者も増えています。
それのECブランド立ち上げ版、自社ブランド・ドリームとでもいったところでしょうか。
だからこそ、サクラレビューもマーケティングとして扱うし、製品を良く魅せるのにも必死です。
日本よりも厳しい環境っていう事を僕は理解しているので、少々過激なマーケティング戦略は許してあげたくなりますね。
深セン訪問
中国の友人、仕事でお世話になった方に、深センのオフィスを案内して頂きました。
宜しくお願いします。
ご案内しますね
といっても、ここから先は別企業での関係ですので、写真は載せられませんが。
中は非常に綺麗ですね。
そう、深センは急速に発展しただけあって、まだまだビルやオフィスは綺麗なものが多いです。
大きな企業はビル一棟を自社のビルとして持ちますし
小さな企業や自社ブランドを立ち上げたような人たちは、どこかのオフィスの一角を借りるのだと思います。
この辺りは日本と変わりませんね。
変わるとすれば、おそらく地価がめちゃめちゃに高いだろう、という事。
ビルの下にはモールなんかがあったりして、発展している感じが良く分かりました。
思っていたよりも空気は悪くなく、海沿いだからでしょうか?
風通しも良い印象でしたね。
一方で、下町は…
一方で、そんなビル群からちょっと離れ、下町に入ると空気は一変。
ここはまだ広い方ですが、狭い路地に多くの人が行き来する、近代とは思えない風景が広がっていました。
おそらくビル群の生活とは全く無縁なのだろう。
という事がなんとなく伝わってきました。
ビル群の街から、普通に徒歩で移動できる範囲に下町はあるので、経済格差は「都会と農村部」だなんてイメージも無くなります。
そこでは肉まんも一つ40円で売っている程なので、下町の人たちは街の贅沢がなかなか出来そうにありません。
もちろん肉まんは、超美味しかったです。
サトウキビジュースを売る人(おいしかった)
ここからはお隣「広州市」にはなりますが、そこでもビル群と下町の雰囲気は全く違っていました。
ビル群(広州市)
ミシンで鞄を直す作業をしている人(広州市)
格安の衣類の露店(広州市)
なお、ノースフェイスのジーパンなんかも売っていたので、やはりパクリ文化というのは今も継続していますね。
僕はブランド志向じゃないので、全く気にしませんが(笑)
とまあ、こんな具合に、中国の街というのは色んな層の人たちに溢れていました。
自社ブランドの有能性
話を中盤に戻しますが、中国で創立された自社ブランドの中には、割と業界を動かすほどのブランドが生まれることもあります。
特に中国はAI技術とEV系がめちゃくちゃ発達していますので、組み合わせで大変なものが出来たりしていますね。
業界を動かすほどの物でなくとも、中国の工場はもはや一定以上の水準には達しています。
中国=粗悪品のイメージは2000年前半まででおおむね終了し、今は買ってみると思ったより良かった。
みたいなことがほとんどです。
そして重要なのが、謎ブランドが大量に乱立しているという事と、サクラレビューが常態化しているというこの2点です。
謎ブランドが大量に乱立しているという事は、生き残りのブランドは他より性能やコスパが良いために「選ばれている」可能性が一定数あります。
そして、サクラレビューが常態化されていることは、良いブランドも悪いブランドも同じく等しいという事です。
サクラレビューをしないと人の目に留まらない(レビュー数が無いと皆ほぼ無視する)ため、仕方ないから当たり前のように行うブランドも多いですね。
だからこそ当サイトは、そんな中から良い穴場ブランドを見つけたいと考えているのです。
謎ブランドと言えど相手も人間です。
サポート体勢も放置していれば、悪い評判に繋がり、売れなくなります。
そうしたくないので、初期不良を連絡すると、翻訳しながら頑張って連絡をくれる人たちも多いですよ。
謎ブランドも、実態を知れば案外クリーンに思えてきますね
ですがまあ、どうしようもないものも多いのは事実ですが(笑)
センス良く買い物をしたいものです。